| 6)-(ア) マカク属に見られる鼓張症(急性胃拡張) |
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| ハムリー株式会社・筑波研究所 動物管理部 清水利行 |
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弊社はサルの輸入検疫・輸出検疫及び一般受託飼育、各種受託試験を業務としております。 前記の業務を行って行く中でマカク属のサルが延べ頭数にして年間千数百頭が飼育されています。サルの種類は、カニクイザル、アカゲザルおよびニホンザルです。数は圧倒的にカニクイザルが多く、他にアカゲザルおよびニホンザルも取り扱っています。 サル類を飼育する中で年間何頭かの死亡例がありますが、近年は下痢症や衰弱等による死亡例はほとんど無くなりました。しかし、今回、症例報告で発表する“鼓張症”または“急性胃拡張症“での死亡例が、多くなっております。この症例において弊社内でも原因を探るべく、各方面から検索を加えていますが、特定の原因が究明できないでおります。これらの症例において、予防策がなかなか取りにくい、その原因は、前日までなんの兆候(症状)も無く、食欲・便性状・活動性においても異常らしきものは見られず、当日、突然死亡した状態で発見される為に、予防および治療等に困難を極めています。 弊社にて症状が現れると推測される夕方に集中観察を強化した結果、3例の腹部の異常な膨満を発見しました。その個体に強制的に胃内へ経口ゾンデを挿入した所、3例共に大量のガスと胃内容物が排出されました。3例とも3〜6ヶ月後の現在も全く異常は確認されていません。 死亡発見が翌日になる事から、この症例の胃内でのガスの発生が、死亡後の発生か死亡前に何らかの原因で急激なガスの発生によるものかが特定できなかったが、つい先日死亡直後の動物を発見し胃内でのガスの発生と思われる所見を得る事が出来たので合わせて報告します。この確認で急激なガスの発生が生前に胃内で起こる事が確認出来ました。 今回の報告では、マカク属3種(カニクイザル・アカゲザル・ニホンザル)の死亡時及び解剖時の症例写真を主に紹介致します。 今回の症例報告により、サル疾病研究会会員の皆様の貴重なご助言・ご考察を頂いて、原因究明の何らかの足がかりとなれば思います。 また、今回の症例が鼓張症と呼ぶべきか、急性胃拡張と呼ぶべきか、ここで症例名を統一したいと考えております。 |